先祖帰りが続くNT倍率がさらに拡大

 ザラ場中はもたついた動きだった株式市場だが、引けにかけて大きく上昇し、終値は16009円。07年12月以来ほぼ6年ぶりに16000円台を回復した。弱気禁物とした見方はまったく正しかった。

 ただし、本日の日経平均の上昇もユニクロに支えられた点が大きい。ファーストリテイリングは本日2000円高となった。これは日経平均換算で80円に相当する。

 全体が120円高であるから3分の2はユニクロ一社で稼ぎ出したことになる。引け値ベースでこそ3分の2となったが、ザラバ中の日経平均の上げ幅ははほぼ同社の上昇分だった。

 それを映すように、TOPIXはなんと0.63ポイント高とほぼ変わらず。日経平均とこれほど乖離した日も珍しい。

 おかげで、NT倍率は12.72倍とさらに拡大した。これは2000年4月に行われた天下の愚行である225採用企業の大幅入れ替え後の最高の水準だ。

 この時の大量入れ替えで日経平均は本来あるべき価格から少なく見ても2000円は下押しした。インデックスファンド、年金基金など、本来は必要のない大きな損失を被ることとなった。これらはすべて一般国民の資金だ。

 逆に、これを逆手に取ったのが外資系証券たち。ここで数百~数千億円のサヤ取りを行った。当時、ずいぶん調べた記録が手元に残してある。

 
 実は、ほとんど語られないが、当時を境に、それ以前とそれ以後の日経平均は別物となっている。同じ果物でも、ミカンとグレープフルーツほどの違いである。それほどすり替わっているのに、業者は何もないように同じ扱いで売っていたのだ。

 なぜ語られないかというと、一般投資家に広くこの問題が知られては、具合が悪いからだ。バカはバカのまま、騙し続けるに限るというわけだ。

 だが、当時、唯一、宮沢元首相は事の本質を理解したうえで、国会でこの問題について疑問を投げかけた。

 もしこれが、米国だったら、確実に裁判沙汰となり、日経新聞社に勝ち目はなかった。それほどの愚行だった。もし、今同じことを行ったとしても裁判まで行くかどうか。日本の投資家はいまだに甘すぎると感じる。

 当時から13年経過し、途中で紆余曲折を経てようやく先祖帰りを果たしてきたわけである。

 90年代にはNT倍率は13倍台まで拡大したことは何度もあり、短期的にはともかく、現在がピークとは断定できない。それが外資系による値嵩株の吊り上げであったとしてもだ。

 外人の動き次第でいずれこのうち返しは来るだろうが、来年、NT倍率が現在の水準よりさらに拡大しても、何も驚くことではない。

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